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◆台湾は、世界のパソコンの巨大な生産拠点である



 (日経BP-抜粋 2009/1/21)

 http://event.media.yahoo.co.jp/nikkeibp/20090121-00000000-nkbp-bus_all.html?p=2


 「パソコン」というと、我々の目はともすればCPUやOSに向く。そしてCPUのインテル、OSのマイクロソフトは、有名な米国企業である。だが、考えればすぐにわかることだが、CPUとOSだけではパソコンという製品は完成しない。マーザーボード、CPUクーラー、DRAM、キーボード、ワイヤレスマウス、LCD(液晶表示装置)、筐体など。これらパソコンを製造するうえでの必需部品の生産量は、台湾が世界1位である。

 他にハードディスク、グラフィックボード、サウンドボードも台湾で大量に製造されている。台湾のコンピュータ産業従事者は、自らの住む土地のことを、誇らしげに「ハイテクアイランド」と呼ぶほどである。

 よって台湾は、コンピュータ製造において国際的に優位な立場にある。であるがゆえに、アスースもエイサーも強いのは当然である。周辺には輸送費、倉庫費などがかからない部品工場がいくらでもある。世界のパソコン市場の動向は、部品調達の段階から見えているので、他社動向がつかみやすい。それが両社のマーケティング力の源泉にもなっている。

 さらにいえば、台湾政府の経済事務部(日本の経済産業省にあたる)は、90年代後半からの長期の国家的ビジョンとして、半導体業界とLCD(液晶表示装置)業界が、今後10年間の経済成長の基軸であると位置づけてきた。具体的な政策として、ハイテク企業への土地賃貸料の減免、法人税等の優遇、研究開発費の助成などを行なってきた。

 漢字では「科学工業園区」と書くが、日本語では「ハイテク工業団地」、英語では「サイエンス・パーク」と訳される官営の工場地帯が、台北・台南各地のいたるところに点在している。つまり、政府の優遇措置や支援が、安価なモノづくりの支えとなっているのだ。

 このような環境下にある台湾パソコンメーカー・大手2社が、虎視眈々と「日本市場」「5万円以下」「モバイルネット接続」をキーワードにして狙いを定め、それが見事に的中したのがブームの背景なのである。

■Yahoo!、YouTube、トレンドマイクロ、そして台湾

 では、台湾は世界の下請け工場なのかというと、そんなことはない。

 ここが台湾人のデリケートな感情なのだが、「われわれは政府の力で成功したのではない、個人が優秀だから成功した」という自尊心も、同時に持ち合わせている。

 政府の力か、個人力か。これは台湾コンピュータ産業における、永遠の議論の的となっている。筆者が冷静に見たところ、ハードウェア製造分野では、政府の恩恵があきらかにある。だが、サービスやソフトウェア技術の分野では、政府の施策に関係なく個人が活躍しているのは、まぎれもない事実だ。そうなのである。台湾は組織力もあるが、個人プレーも強いのである。

 台湾は、国際的に活躍するIT技術者を輩出した、スーパースターたちの誕生の地であることを忘れてはならない。それは、たとえば誰であろう? 今、あなたがご覧になっているYahoo!だ。このサービスを考案し、同社を創業したジェリー・ヤン氏は、台湾の出身である。YouTubeを設立したスティーブ・チェン氏もまた台湾で生まれ、幼少期を過ごしている。

 ソフトウェアの分野でも台湾勢は確固とした存在感を示している。たとえばトレンドマイクロ社がそれだ。アンチウィルスソフト「ウィルスバスター」で有名な同社は、起業こそ米国ロサンゼルスだが(現在は日本に本社を移し東証一部上場。日経225の構成銘柄にもなっている)、「ウィルスバスター」の開発にあたったのも、同社を経営しているのも台湾の人たちである。

日本企業、迷走の果ての参入に勝ち目なし このような世界のパソコン市場の動向を、日本のパソコメーカーの幹部たちが知らないわけがない。なにせ、日本のメーカーこそが台湾部品メーカーの、最大級の発注者だったのだから。

 にもかかわらず、NEC、富士通、東芝らの企業がこの小型ノートパソコン市場に参入する。ソニーのVAIOもこれから参入するのではと観測されている。そして、これらのパソコン用部品の多くは、おそらく台湾部品メーカーに発注されるのである。
by sakura4987 | 2009-01-28 12:00

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