◆死刑執行 中国7割強 08年、五輪開催機に3・6倍
(産経 2009/3/24)
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は24日、2008年に世界25カ国で少なくとも2390人の死刑が執行されたと発表した。07年の1252人から大幅増。昨夏に北京五輪を開催した中国での死刑執行は全体の7割強を占め、前年の約3・6倍に増えた。
アムネスティの報告書によると、死刑が執行されたのは、多い順に中国1718人以上(07年推計は470人)▽イラン346人以上(同317人)▽サウジアラビア102人以上(同143人)となっている。米国は37人(同42人)、日本は15人(同9人)。死刑宣告を受けたのは52カ国の8864人だった。
中国は死刑執行の件数を公表していないため正確な数字は分からないが、最高人民法院(最高裁)が07年1月、死刑執行が適切かどうかを判断する制度を導入したのをきっかけに、この年の執行は06年の1010人から大幅に減少した。さらに最高人民法院は、昨年前半に死刑判決の15%を覆したと発表していた。
しかし報告書では、五輪開催を機に再び増加している実態が浮き彫りに。報告書は、中国では死刑判決を言い渡されるケースでも公正な裁判は行われていないと指摘している。
死刑制度を維持しているのは59カ国で実際に死刑を執行したのは25カ国にとどまるため、アムネスティは「死刑廃止に向け前進している」と評価している。

